B級グルメのペナン

NIPPON YATAIMURA


 さて、「食欲の秋」まっ盛りですね。家の近所のスーパーが2週間かけて模様替えしました。もともと程度の良いお店で、特に魚は新潟の寺泊から運んでいるそうで、確かに品質は一定の評価をしています。
 リニューアル後はとてもきれいになり、機能的にも品質的にもアップしたようですが、ちょっと価格もアップしたようで女房殿はいささかお冠です。


 ペナン島はB級グルメの島といえます。そのB級という意味はいろんな風に理解されていますが、私は「安くて味はまずまず、注文に応じていかようにも味付けするファストフード・レストラン」と位置付けています。
 ペナン島では日本食を除くととにかく安いことは事実です。素材を買ってきてマレーシア料理を楽しむなら一人200円〜300円で十分済んでしまうことが多々あります。それから、日本やロスアンジェルスダウンタウンのように、世界中の味が楽しめます。一流シェフからあまり衛生的ではない屋台まで…、これは何といってもペナンでの楽しみの一つではあります。
 ただし、酒類は安くありません。イスラムの国ですからお酒が高いのも仕方ないでしょうし、輸入物といったらすごく高いものばかりです。日本酒や日本の焼酎などほとんど入手可能ですが、ものによっては3割から7割増というところでした。

 
 私が滞在していた頃、日本人が経営する日本風大衆食堂のことを書き記した記録があります。もう、だいぶ様子は変わっているかもしれませんが、懐かしいので加筆修正して書いてみました。


 「ニュー・屋台村」
 ここはプラウティクスの中心部にある日本料理店。お店に入った途端、「イラサイマセ」と複数の店員さんが声を掛けてくれます。つまり「いらっしゃいませ」のこと。
 余談ですが「すし金」でもほかの日本料理店でもマレーシア人の店員さんは等しくこのように言います。思うにマレーシア人にとって、小さい「っ」は言いにくいのではないかと考えています。
 それはともかく、『ニュー屋台村』はずいぶん変わりました。以前は大きな狸がドーンと看板の真ん中にいて、「うまいものはうまい」という説得力あるコピーがあったのですが、写真でご覧のように外観からガラッと違う建物になっています。だいぶ渋いシックな感じに変わりました。この2階は日本食材の「FUJIYA」があったのですが、今はもうないはずです。


 味は以前と変わらずでなかなかイケます。刺身もコロッケも肉じゃがも日本人によくあった味付けをしています。(でも私の本音を言えば全体的に少ししょっぱいかな。日本人に合わせるとこんな味になるっていうこと?)
 ここ『ニュー屋台村』は以前にも少し触れましたが、ジョージタウンの中にあるシティテルというホテルの中の「霧島」の姉妹店です。「霧島」は少しだけ高級感を、こちらはなんとなく大衆感覚をという違いがあります。とはいえ、値段的にみると大きな違いはないんですが…。
 以前と変わった点は外装+内装と店の真ん中に川のように流れる回転寿司ができたことでしょうか。よく見ると従業員さんの制服も変わりました。


 お店の人気メニューの一部だけ並べてみましょう。日本のそれと比較すると面白いかもしれません。(RM1=約30円で換算してください。RMとはリンギットというマレーシア通貨の単位です。2004年4月頃の例です。今はもっと高くなってるでしょうね)
○しょうゆラーメン   RM12
(和歌山ラーメン、札幌ラーメンなど同額)
○激辛ラーメン     RM16
○チャーシューサラダ RM10
○チャーハン      RM8
○カツ丼         RM15
○鯖ステーキ      RM18
といったところ。
 ついでに私の好きなメニューをこっそり教えます。それは<冷やし中華の大盛り>です、一年中暑い国ですからね。<大盛り>というところがポイントです。一人前は日本の盛り方より少なめです、日本が多すぎるのかな。(^o^)♪
 
 当時の日本食ブームを意識したんでしょうか、ペナンでは日本食の新規開店や改装が相次いでいるという情報でした。どうぞ、皆さんも「イラサイマセ」。