日本プロ野球機構のコミッショナーは元公正取引委員長って、知ってた?

打球が当たった直後の石井投手



 日本もアメリカも同時にプロ野球のファイナル・シリーズを戦っている。どちらを見てもワクワクする。日本のプロ野球も昔に比べたらレベルが上がってきたが、最近また下降気味という感じがする。優秀な選手が次々にメジャーリーグへ挑戦していることも関係してるんだろうか。


 そのアメリカの大リーグは今日から舞台をデンバークアーズ・フィールドに移して、ワールドシリーズ第三戦が行われた。ナショナルリーグロッキーズは、敵地でレッドソックスア・リーグ)に2連敗を喫してホームに帰り、今日から負けられない一戦だった。しかし結果はDise−Kの松坂大輔投手が、歴史上日本の投手としてワールドシリーズ初先発を果たし、見事に勝利投手になった。この結果、レッドソックスが3連勝で3年ぶりの世界一に王手をかけたことになる。ロッキーズの元西武時代に戦友だった松井稼頭央内野手は「1番二塁」で先発出場。5打数3安打とひとり気を吐いた。彼も非常に好調ですね。


 日本の野球も悪くはないが、やはりメジャーはワンランク違うね。ゲーム前のセレモニーから始まって走攻守だけでなく、力と技、ゲームすべての流れがスピーディで飽きさせない。また観客もよく野球を知っているし、ボールゲームの楽しみ方を理解している。やはり球場全体が「ファン」なんだよね。
 以前、デトロイトから初来日した米国人と東京ドームへ観戦に行ったことがあった。日本の野球はとても興味深いと楽しんでいた。ヤキソバがやたらお気に召したようで、私はホットドッグ(私はドームのドッグが前から好き)と妙な取り合わせでお互いに笑った。
 彼がゲームのテンポが遅いことを指摘していた。特に、抑えの豊田が出てきたときは両手を広げていた。確かに投球と投球の間隔が長すぎる。野球に詳しい方ならご存知だろうが、キャッチャーから捕球するごとに長い儀式を行う。「彼はクローザーだろう、アメリカならブーイングだね」と言ってた。
 また、首からオレンジ色のタオルをかけた人がたくさんいたことと、外野席で組織立って騒ぐ私設応援団などについては理解できなかったらしく「あれはナンデスか?」と質問された。双方とも私は<自慢できないこと>と考えていたので、答えに窮した。彼は何かの宗教団体なのと訊いた。そう見えてもおかしくない。
 私は正直に「タオルは応援しているチームのカラーで、いつのころからか知らないがグッズとして登場し一種の流行になった。個人的に首から垂らすのはあまり感心しない。私設応援団は球団と以前からつながりが深く、日本プロ野球のシンボル的存在で、あのようにして彼らは彼らなりに楽しんでいる」と答えておいた。しかし、アメリカではあんな団体が球場にいたら問題になるだろう。日本人だってもっと静かに、打球音や捕球する時のナマ音を聞きながら観戦したいと不快に思っている人たちもいるはずだ。まぁ、日本人の民族性から考えると、迷惑ですからお静かに…なんて言う人はお目にかかったことがないけれど。


 かく言う自分もそのクチでこんなことがあった。ずっと昔のこと、Sさんという巨人軍の名物応援団長がいた。外野席の一角で、試合前からドカドカ応援を始めていたが、幸か不幸かそのまとまりの真ん中に座ってしまったことがあった。当時、私を含め一緒に行った4人とも巨人ファンだったが、あの喧噪さには閉口していた。参ったなぁと思ったが仕方ない。新興宗教みたいに声を合わせての合唱や拍手は勘弁してよという気分だったが取り合えず我慢した。
 われわれ4人は当然目立った、周りに合わせずじっとしているから。するとそのS団長はわれわれの座ってる一段上のところまで階段を上がってきた。もともと目つきは悪いのだが、特に険しい顔をしていたので面倒なことかなと予感がした。すると彼は振り返ったわれわれの目前で、ポケットから紙吹雪を出して投げつけたのだった。ずいぶん無礼なことをするもんだと思い抗議しようとしたが、その他大勢の連中が団長の行為を褒め称えるかのように鐘や太鼓ではやし立てた。まるで、未開の地の原住民に捕まってしまったかのような一種の恐怖を感じた。多勢に無勢、結局一言の捨て台詞も言えず、頭の皮を剥がれる前に球場を後にして居酒屋へ行ってしまった。もちろん試合など見もしなかった。


 前述の件では自分もそうなんだが、日本人は何も言わないじっと見て耐える民族と書いた。日本のプロ野球は一部の人間たちのおもちゃになっていて、真面目なプロ野球ファンまで純粋な心を弄ばれている。事実を知れば本当に白けてしまう要因が横たわっている。


 今のプロ野球機構のコミッショナー根來泰周(ねごろ やすちか)氏という。彼が元公正取引委員会の委員長を長く務めた人間だとはあまり知られてない。
 今のプロ野球界で最も権力を有する巨人軍の前オーナー(カネの問題を起こしてオーナーを辞したが)は、新聞社の社長(現会長)である。その新聞社の不公正を監督するのは公正取引委員会。新聞社の横暴と一方的な権益を守っている悪法が<特殊指定>。取り締まる立場の人間が、あろうことか新聞社に尾っぽを振ってその権益を結託して守ってきた。そのうえ退職後は信じがたいことに、なんとプロ野球コミッショナー様になるとは仰天なのだ。私は当時、世の中に「われわれは一蓮托生だったのよ」とばかりに挑発していると受け取った。自分も含め一般大衆は舐められていて実に情けないと思う。一体どうなってる?という感じだ。山田洋行防衛省守屋武昌・前防衛事務次官の話とソックリではないか、なぜ彼らだけが堂々とやってのけられる?


「おうおう、そうかそうか、お主も公取を退任なすったか、オホホ・・」
「いろいろ、かたじけないことでござった、ようやくフリーでござる」
「ご在任中はわれらの生命線の特殊指定を、よう守っていただいた」
「なんのなんの、庶民には知らせたくない癒着の話だけに、突き上げがなくてようござった。これもメディアの後ろ盾があればこそでござる」
「オホホ・・、実はの、そこもとにご褒美がござる。天下りのイスを用意して置いた。どうじゃ、プロ野球コミッショナーでござる。日本中のプロ球団や選手が配下に収まるのでござるよ、誰でも座りたがる席じゃがいかがかな?」
「これはこれは、良き余生がおくれそうでありがたき幸せ。されど、これはあまりにもみえみえ、大衆が決起しますぞ」
「案ずることはない、町民に配るかわら版には一言も書かないゆえ問題は起きん、わしに任せておけ、天下の実権はわれらが握っておるわい。それにの、これからも公正取引委員会とは繋がりをつけておかねばならん、貴殿にはもうひと働きしてもらうぞ、オホホ・・」
「お互いが手を組むことで世の中の安泰は保てるということ、庶民は余計なことを知らぬほうが幸せというもの、アッハハハ」


 なんてぇことではないんでしょうね。それにしても、公正取引委員会にいた人を、推薦するのも推薦するほうだが、ノコノコ涎を垂らしてその椅子に座る人間にもあきれる。「李下に冠を正さず」、双方対岸に住む人間同士、常識があればそれだけは辞退するところだろう。警察署長が定年後マフィアのボスになるのと同じとは言いませんがね…。「おいおい、お宅ら繋がってたの?」、、と、、言う人も、、いないんだよね。
 先に書いたとおり、こんな理不尽で異常な取引で、そのうえ図々しい話に対し世間がまったく反応しない。もっとも、新聞は先程触れた山田洋行守屋武昌次官の話などその他の癒着はこれは売れるとばかりに書き立てるが、自分のことは書かないんだね。書かないから騒がれない、騒がれないからまた悪さをする。特権階級なんだよね、なんでもやりたい放題でさぁね。それとも他の話題に逸らさせて自分のことを煙に巻いているつもりなのかな。もう少し、ネタがあるから言いたいが止めておく、また紙吹雪をぶつけられるからね。


 ちょっと話題は反れたが、今日は米大リーグの話題でした。そこで適当な写真を探していたら今日の写真が出てきました。
 2002年9月9日、たまたまLAのドジャースタジアムで野球を見ていたら、当時在籍していた石井一久(現ヤクルトスワローズ)が、打球の直撃を受けてマウンドで昏倒した。私はびっくりして息ができなかった思い出がある。
 この日の彼はメロメロの出来で、もう一人早く投手交代してもらっていたらこんな事故に逢わずに済んだ。そんなこと言っても仕方ないがそう思った。(ピッチングコーチがマウンドに何度も来ていたから)
 石井投手には悪いがもう、けがも完治したので掲載させていただく。中央に横たわっている背番号17が石井投手で、心配そうに見守る相手の7番が打者。ビデオから取ったストップモーションなので画素はやや荒い。