カー・ナビ・システムに呻ってます

カーナビシステム


 この二年くらい延び延びになっていた作業(?)を開始した。それは妻へのパソコン指導。突然思い立ったわけではなくて、季節の変わり目ごとに、いや、つまり年数回の割合で「ワタシもやってみたいな〜」という意思表明はされていた。私も15〜6年パソコンで遊んできた人間で人並み程度の知識はある。パソコンとの付き合いも長くなると、覚えたての時のように新鮮な面白さは感じないが、便利さは確かだし最近は多くの方が楽しまれているようだ。お互い楽しさを共有することに異存はない、だから教えることはやぶさかではなかった。


 しかし、何となく面倒だったのかその機会を失ってだらだら長い時間が経過した。友人から「身内が教えるとどうしても遠慮がなくなって、最後には喧嘩になっちゃうんだよな」という話を聞いたこともあった。その時は漠然とありうることだよなぁと考えていた。
 そんな折、離れた所に住む妻の妹がパソコン教室に通い始めたという話が入った。実質的にはこのことが引き金になった。おばさん同士が覚えたてのメール交換なんて面白いかもしれない。キーボードに向かって両手で打てるようになれば脳の老化の時間稼ぎにはなるだろう。まぁ我が家はパソコンが二台ある環境で新たに用意するものもない、教室に通う費用はかからないし家ならパジャマでもパソコンの前に座れる、飽きればそこで終了にすればいいかな程度で今日からスタートしたというわけである。
 基本の基本から始めた。やってみたが幸か不幸か友人の家庭のように喧嘩になりそうもない。今までも人に教えた経験が結構あるために、ビギナーが学習していくペースとツボはおよそ知っていた。ゴルフを教えたことも参考になた、テキの生徒ぶりを熟知しているという意味である。そもそも、もうこの年になるとあまり夫婦喧嘩もない、若い時分にやりつくしてネタがなくなってるんだろうか、それともすでにその気力がないのかもしれない(サミシイが)、はたまたケンカするほど仲好くないんじゃないかということも考えられる。思い起こせば、今日に最も近い喧嘩はいつだったろう、半年くらい前、ゴルフ場で些細なことで言い合いをしたことがあった、あれかな。
 なにはともあれ、しばらく手をつけていなかったパソコンの整備に時間を要した。OSはXPなのでIE7をインストールしたりMSメディアプレーヤーのアップグレードとすべてのドライブの完全スキャンも行った。画面は全てカスタマイズして初心者がやりやすいように工夫を施した。音源を新たに用意してインターネットの動画にも対応させた。妻用のメールアドレスも作りアドレスブックも作った。ひと通りの説明をしてからWORDを起こし、簡単な文書を用意して文字打ちの練習を始めたが、まあまあ打てそうで少し希望が出てきた。私の作業をたまに見ていたので門前の小僧なのかもしれない。一日、正味5時間くらいで200字くらいの原稿を打ち終えた。(まぁ、質問のアラシだったけどね)


 話はころっと変わるが、車のナビ・システム、特に50音検索はいつも使うたびに感心して呻る。もう2年ちょっと前だが日本に帰国してすぐに小さい車を買った。ナビが付いていた。電話やら施設やら住所やらいろんな種類の検索ができる。その中の50音検索は探している相手の名前をアタマから一文字づつ打ち込むと自動的に次のカナキーが絞り込まれていく。カラオケ屋さんの曲名探しもよく似ている。パソコンの場合は対象の単語を打ち込むのでこういう絞り込みは必要ない。それだけに感心しきりなのだ。
 たとえば「飯嶋整形外科」を探す場合、「い・い・じ・ま・せ」くらいまで進むと(写真)、もう6文字くらいしか表示されない。「…け・い」までくるともう「げ」しかないのだ。(ほっといても自動的に案内するが)これはすごい、ほかの会社名でもなんでもまったく同じ絞り込みが繰り返される。全国が対象だからもっといろんなイイジマセイケイ…の後にジュクとかガクインとか、あるかどうか知らないけれど(たぶんないんだろう)迷ってもよさそうだがそんなそぶりは全くない。このシステムは身じろぎもせず答えを出す。今回は長野県と千葉県で二件が案内された、いままでも絞り込むのに外れたことがない、すごいなぁ。(こんなことで感心するのは自分だけなのかな?)


 今日はパソコンの環境整備の合間をみて「戦争と平和」のビデオを見た。また感動した。