ドクターヘリ

DOCTER HERI


 昨日のことだけど、あるところでドクターヘリに遭遇した。遭遇、まさに不意に出あったのである。場所は差し障りがあってはいけないから一応伏せておく。
 患者が乗り医師を乗せ看護婦を乗せ、医療機器を設備し緊急医療を施しながら運ぶ「ドクターヘリ」。今年6月には「特別措置法」が成立、全国の自治体に導入を促す方向で進められている。
 緊急の時、陸路を運ぶのとはあまりにもかけ離れた機動力がある。たとえば道路を二時間走るところは空路でおよそ20分程度が目安だ。まして雪国では救急車も通れないところをひとっ飛びできる。交通事故や急患ばかりでなく、昨今話題の妊婦の搬送にも役立つという期待がある。ただなぜか緊急災害には飛べないらしいのと、夜間や悪天候では空は飛べないという不便もある。
 過去の例を見ると県内県外にかかわらずハイリスクの患者さんがことごとく助かっている。特に千葉や和歌山では顕著な例も多い。現在、ドクターヘリを導入している自治体は全国で10道県のみ、通常は拠点となる病院に常駐している。何かあれば発生場所に飛び患者を運び乗せて戻ってくるという仕組み。
 先に書いた「特別措置法」は自治体が導入の時、国が費用の半分を負担する。問題はその維持で一機で年間二億円程度というのが二の足を踏む要因だろうか。なかなか一筋縄ではいかないだろうが十分検討してほしいと思う。
 この近所で聞いた話できちんと調べたわけではないが、こんな話もあるんだとか。写真のようなドクターヘリの着陸指定地域に住む近隣住民の中には反対する人たちがいて、その理由は鳥が驚き逃げてしまい食性まで影響が出そうだというのである。確かにそういうことはあるのだろう、しかし片や人命だからねぇ、いかがなものかな。そういえば武蔵野市辺りに建築中の楳図かずお邸は騒ぎになり民事裁判になっているらしい。近所の方が赤白のストライプは見苦しいし目が痛くなると言っているんだそうだ。両方聞けば言い分がある。世の中、いろんな人がいてなかなかムズカシいね。
 でも、私個人の勝手な思考回路で行くと、ドクターヘリより鳥と周囲の食性を重んじるまで格調高くないけれど、楳図かずお邸が気に入らないとする人は応援したいね。そもそも日本人は何でもアリ、仁義もポリシーもないという雰囲気がある。やはり日本の新聞やテレビが完全に大衆迎合化するから、文字通り一般人を真実の掴めない流動化させてしまっている。完全にマスコミの思惑なんだろうけれどこれはいけないことだね。反省してもらわなくちゃ。