スパティフィルム

Spathiphyllum


 今朝は寒かった、部屋の温度計は22.4度の表示、ごそごそと長袖のゴルフシャツを引っ張りだす。
 昼近くなったら豪雨、拙宅の南側は広い空き地である、二階の部屋から、水滴が風に巻き上げられるように煙幕を張って落ちてくる様を眺めるのは実に爽快だ。午後になって太陽が顔を出しカッと晴れてきた。さすがに夏、でも日差しは強いが気温が上がってこない。読書に夢中になっていて扇風機が回ってないことにも気付かず時を過ごす。
 夕方、近くのホームセンターに出かけた。グッピーの水を換えようとしたら水ポンプ付きのホースが故障していたので、新しいものを買う必要があった。ホースはすぐ見つかったがついでに奥の園芸売り場をうろうろする。私は本屋と文房具屋とこういった植物の陳列してある所に身を置くことが好きである。
 そこで「スパティフィルム」を見つけた。葉の枚数は比較的豊かで、緑色が非常に濃いのは南米コロンビアあたりの産だからか。花は水芭蕉によく似ているがその茎は長く、まっすぐ上に伸びている。白い花とその濃いグリーンのコントラストが実に清々しく、可憐な女性を思わせるスタイルだけでなく部屋の空気を浄化する力を秘めているという。鉢も形が良くこれで980円也は安い買い物だった。

 夕食の準備を待つ頃、外から蝉の声と鶯(うぐいす)のコラボレーションが聞こえた。蝉の色気のなさに比べると、鶯の鳴き方のなんたる巧みさよ、つい聞き惚れてしまった。
 今日は土用の丑の日とか、ウナギもうまかったがタレのかかったご飯もなかなか良い。夜、再び温度計を見たら22.5度と朝の気温に戻っていた、やや肌寒い。
 

  <スパティフィルム=学名:Spathiphyllum   原産地:主に熱帯アメリカ サトイモ科>
●もともと湿地育ちの植物で水をやりすぎると根が腐ることも。寒さには割りと強く、冬場も室温が8度くらいあれば枯れずに翌年も花を咲かせる。元気に育てるのはやはりよく日に当てる事が大切。