中国でいう節操とは

独特の白い色の大きな花


 数日前、米食品医薬品局(FDA)が中国産のウナギなど数品目を、禁止している抗菌剤が入っていることを確認したため輸入を禁止した。やっぱりな、そんなことだろうとは思っていたよ。

 今度は中国国内でも人気の、というより常食の<偽肉まん>が見つかった。どろどろに溶かした段ボールの固まりの黒い部分を抽出し、なんと苛性ソーダで十分に溶かしてひき肉に練り込んで肉まんを作っていたのである。死んだ豚も使っていたらしい。劇薬の苛性ソーダが好みな方にはおいしく感じるかもしれないが、いくらなんでもカセイソーダはマズイんじゃないか。結構たくさんの業者がその手法をとっていたらしく、豚肉と段ボールは4対6の割合、香料を足して10分ほど蒸すなどのレシピができていたというから笑っちゃう。5対5じゃまずいんだよねって、そんな問題じゃないだろうよ。

 数年前、香港から列車で中国国内に入り結構長い期間数都市を回ったことがあった。大きな薬品会社に行ったとき、たまたまツアーで訪れていたにっぽんのおばさん達が、目の色を変えて「安い安い、日本で買ったら○○円もするのに!」とか言いながら買いあさっていた。私はすでに観光客用の売り薬は要注意という話を聞いていたので、一切手を出さなかった。

 ただ、肉まんは結構食べた、一個10円くらいだったろうか、でもなにを食わされていたんだろう。水は現地のものは絶対飲めなかったので大型ボトル入りの飲料水を常に手放さなかった。これもあとで聞いたら「ハハ、銘柄なんかいくらでも印刷できるさ」と言われやられたか、と思った。誰でも知っている銘柄の水が、正規の販売会社で売っているちょうど2倍の本数が市中に出回っているという。半分は偽物だったか、、こちらも一体何を飲まされたんだろう。
 ワインに関してはもっとひどい。河南省で調査したところ数万本の偽ワインが発覚したと中国中央テレビが最近放映したそうだ。水をたっぷり加え香料と薬品を混ぜれば、ソートーな通でも騙せるそうだ。
 前述の偽肉まんの段ボール素材は、なにも肉まんに限らず、ほかの輸出品や国内で食べられている中国料理に混在していない証拠はない。中国人の節操は、偽、偽、偽という悪いイメージがますます定着しそうだ。

 もっとも、日本人にもよく似た人がいて、北海道ではビーフコロッケに豚肉や鶏肉、賞味期限切れのわけのわからない肉を混ぜて売っていたという。社長の「おいしいおいしいと言って買うほうが悪い」という台詞は今年の流行語大賞を上げたいくらいだ。おみごと!!
 <21世紀は食品の時代>と言われて久しい。農薬ばかりでなく遺伝子組み替え食品、クローン食品など科学的に未解明なものを恐る恐る食べている。日本は食材の自給率が低いので特に注意しなければならないのに以外と無防備なところがある。役人の水際検査体制が甘いせいもあるだろう。
 一方で、ゴミ処理場ができる、高速道路ができるとなるとダイオキシンだ排ガスだと非常に神経質になる部分がある。当事者の気持ちは当然だが、一方で食べ物に無関心ではなにをか況や。本当は口に入るものにも敏感にならなければいけないんだろうな。

 今日は曇り空だったが雨が降りそうになかったので<ウオーキング>に出かけた。ウオーキングはふたりで車で少し離れた閑静で、何か自然に触れられるようなポイントまで出かけては歩き廻る。歩いていると、気持ちが良くなんとなく体に良いことしているような自己満足と自己暗示が同時に得られて気分が良い。少しくらい歩いたってたいした効果はないかもしれないが、癒しの部分では歩かないより良いのかもしれない。

 途中であまり見かけない大きな白い花を見かけた。樹木そのものも大きく7〜8メートルはあっただろうか、何という名前なのか無粋が売り物の私にはわからない。(今日の写真)