夏休みの宿題

水遊びの子供たち


 夏休みも最後の一週間になった。小中学生たちは宿題の追い込みに忙しい時期だ。私は、子供の頃勉強が嫌いで夏休みの宿題はいつも後回しだった。その分遊ぶことには全精力を傾けた。当然のように夏休みが終わるころになると宿題が山積みしてある。来る年も来る年も同じことを繰り返してきた。だから、二学期の始業期が近づくと胸の悪くなる日々を過ごした。そして、それは「追い込まれるトラウマ」になっていった。勉強に限らずなんでも手をつければ早いのに着手までにたっぷり時間がかかる。基本的に物臭なんだろうが自分的には夏休みの宿題と結びつけて自己内面的に解決している。

 散歩の途中で未就学児たちが水遊びをしている光景に出会った。流れる水は近くの丘から湧いているもので結構澄んでいる。浅いのと川幅がないことと親が付いている様子なので安全は確保されているようだった。やはり、人口のプールに行くより、自然の中で遊ばせるのは見ている方も気持ちが良い、きっと教育面の効果もあるに違いない。それは喜々として遊ぶ子供たちの姿を見ていれば誰でもわかる。

 今日、内閣改造が発表された。プロ野球は地上波の中継が激減しちっとも盛り上がらない。いつも9月の声を聞く頃にはやれ<天王山>とかいう言葉が乱舞していた。新しい内閣も先の参院選挙を踏まえて、まさに秋の国会は天王山、無党派の自分ではあるが背水の陣を敷く与党に斬新で活力ある新閣僚を期待した。
 ところがどうした、並んだ顔ぶれは一部を除き、どこかの土蔵から埃を払って引っ張り出した仏像を並べたようなもの。ついこの間、若い総理を擁立し、新しい21世紀の構築と改革断行を唱って船出したばかりではなかったのか。こんなちぐはぐした与党への期待はますます薄れていくような悪い予感がする。自民党にとってこの<惨敗>を喫した直後の夏休みの宿題は手に負えないものだったのかもしれない。