大雪です

急に表れた町中のゲレンデ

犬は喜び、猫は火燵


 今日は未明からの大雪、午後二時には家の周囲で5センチも積った。こっちでは「大雪」でも、雪国の人たちから見れば「小雪」なんだろうな。
 雪が降ると心中に潜む虫が妙に騒ぎ、何となくじっとしていられなくなって玄関前の雪かきをした。なぜそうなるのかと訊かれてもこの辺の心理は説明不能な部分。心のどこかが冬眠から覚めた土に住む動物のようにムクムクと起き上がるようなとしか表現できない。


 とまれ、雪かきして体が温まり、ひんやりした空気と降ってくる白いものにも慣れたという流れで勢いがつき散歩に出かけた。路面が滑りそうなのでゴルフシューズを履いて白い雪を一歩ずつ踏みしめ歩き始める。
 ゴルフシューズ!これが大正解すこぶる快適な歩行を助けてくれる。まったく滑る恐れもなし、多少水が溜まっていても見よ、この防水性能・・という感じ。毛糸の耳当てもレインウエアもゴルフ用で完全防寒体勢を整えての散歩。歩きなれた道も新鮮で良いのと歩きにくい分だけ運動量があったかな。


 男は犬で女は猫だという比喩には十分納得している自分としては、近くの芝生広場にいる圧倒的多数の男の子たちを見て「お〜う!」、我が意を得たり。この広場は野球場ほどの広いスペースがあり、周りがスタンドのような法面になっているので雪が降れば恰好のゲレンデに早変わりする。男の子はわざと派手に倒れてすぐに起き上がってこない、雪に触れるエクスタシーを味わっているんだろう。男子にはそんな部分がある。
 女はというと・・・・、うちのヨメを見よ、炬燵(こたつ)こそないが暖かい居間で伊予柑の皮を剥きながらテレビの画面を睨み、大きな口を開けて笑っているではないか、、、あぁ、、情けなか、、、、六代目の圓生師匠が言う通りだよな。


 ま、気を取り直してよく知られた童謡の『雪』を掲載しておこう。いままで間違って<雪やこんこん>と歌っていたが、本当は<雪やこんこ>なんだそうだ。文部省唱歌でだれが作ったのか分からないとのこと。


一、
雪やこんこ 霰(あられ)やこんこ。
降つては降つては ずんずん積る。
山も野原も 綿帽子かぶり、
枯木残らず 花が咲く。


二、
雪やこんこ 霰やこんこ。
降つても降っても まだ降りやまぬ。
犬は喜び 庭駈けまはり、
猫は火燵(こたつ)で丸くなる。