紙媒体

アクティブゴルフ


 マクドナルドのクーポンが新聞の折り込みや街角で配布されている。調べてみると一回に3000万円かかるそうだ。年間数十回トライしてデータを集め売り上げを伸ばしている。
 日清食品だったか、カップ麺のふたの裏にQRコードを印刷して客にCM動画を携帯に取り込ませ、消費者の食事時間をつかむという試みをしている。かなり効果を上げているというがこれはネットと紙の融合である。
 今や携帯の加入者の多くは定額制に加入しているといい、お金を気にせずデータのダウンロードを行っている。電通の読みでは2〜3年後は高速データ通信可能になるからネット媒体にビッグウエーブが訪れるということらしい。

 好調なネットに対して、既存4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の広告費はいずれも前年割れで、新聞などは広告の大幅な定価割れ販売を数年前から行い当事者たちには危機感が高まっているらしい。その分ネットはまさに留まるところを知らず、特に携帯電話は時間を追うごとに勢いを増す。
 カバンの中にはいつも携帯、肌身離さず持っているのも携帯、腕時計を忘れても必ず持っているのは携帯、夜寝る時も携帯の充電は忘れない。これくらい常に身につけているものも過去にはなかったろう。
 昔、カバンの中身は書類か書籍だった、産業革命で紙と印刷は世界を変えた。いまその席をネットに譲ろうとしている。前述のマクドナルドの原田泳幸社長は、「明日からすぐに無くなるとはいわないが、将来的には電子クーポンに一本化したい」と語っている。

 そんな中、ずいぶん元気な<紙媒体>を見つけた。同じゴルフサークルに属している女性が先日私に教えてくれたフリーペーパーだ。最近の新聞記事は昨日のネットニュースで見た記事ばかりで新鮮さがない。ネットの世界を最優先というか、それしか見てなかった私は少しカルチャーショックを受けた。

 月刊「アクティブ・ゴルフ」(写真=㈱リクルート北関東マーケティング発行)がそれである。手にとって内容を見た。紹介されたコースも多い、すぐ家の近くからリゾートまで、格安から高級なところもある、宿泊もあれば送迎付きなんてのもあった。
 クーポンはゴルフ場によって異なり、ボールプレゼント以外にもそのまま料金割引するとか、練習場コインサービスあり、フリードリンクあり、生ビールやコーヒーサービスと実に中身が豊富。ゴルフに行って隣のテーブルの組が昼食サービス券を出したら少しは気になるだろう。前述の女性と行ったコースで彼女はクーポンを使って多数のロゴ入りボールを手にし、使い切れないのか仲間に配ってくれた。一同一斉に驚いた。知らないと損な話だからだ。この<知らないと損>いうのがクーポンのミソのひとつである。

 聞けばこのほか同類の「パーゴルフナビ」や「バリュー・ゴルフ」が出ていて、ゴルフ場、練習場、ゴルフショップに「¥0」と目立つ所に置いてある。ところが入荷する冊数のせいと、口コミの人気があってすぐになくなるらしい。驚いたことにヤフーのオークションでこれらを売っていた!何と一冊200円!ただの雑誌を200円で売るヤツがいて買う人がいるということ、結構媒体価値が高いんだ。ちなみに月刊「アクティブ・ゴルフ」は1200円払うと年間の12冊が自動的に送られてくる制度もある。

 考えてみれば、ネットといえど年配者がどれだけ食いついているかはよく分からない。携帯だって使いこなせている人は何パーセントだろう。ゴルフを趣味とする団塊世代以上の方にはその層が厚いはずである。年金生活でゴルフに勤しむなら少しでも格安でサービスが良いほど歓迎である。今まで月3回が4回になるかもしれない、情報を探す時間はたっぷりある。なるほど良いところに目をつけた、紙媒体なら60代以上に受け入れられるのは確実である。

 今日は細君のご相伴でゴルフに出かけた。そんなことを気にしながらコースを回っているとさすがに平日、熟年カップルがいるわいるわ、よくもこれだけという中に我々もいるわけだった。試しにフロントでクーポンを出すと、はいどうぞと凍った水のペットボトルと練習場のボール券を渡された。些細なことだけれど来場者としては実に気分が良い。根底に日本のコースは高いというイメージがあるから余計そう思うのかな、海外に生活していた頃はタダ同然とは言わないが比較になる料金ではなかっただけにこういう心遣いは朝から気分よくボールが打てる。

 そのせいかどうかは別にして、今日の課題はドライバー。まだ、かなりドロー気味なボールで当たると飛ぶし気分は良い、しかし、ひとたび引っかかるとものすごく憂鬱になる。宗派を変えようと1日中努力して一定の成果は得られたかな?でも切羽詰ってきた感はある、私のドライバーはR7、ここ3年ほどいじったことはないがネジのトレードをしようかというところまで来ている。